大判例

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名古屋地方裁判所 昭和44年(ワ)2753号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕すすんで原告が加害車に同乗したことが、損害額斟酌事由としてのいわゆる好意同乗にあたるか否かについて判断する。

原告と孝好が中学時代の同級生であつたことは当事者間に争いがなく<証拠>によれば孝好は中学卒業後も原告が働いていた名古屋市北区志賀本通り所在の喫茶店をよく訪れ、原告と友達づきあいをしていたこと、事故当日も同被告の兄嫁にあたる満寿美所有の加害車を運転して東山公園裏に所用で立ち寄る途中、前記喫茶店に原告をたずね、同日午前一時頃偶々同所に居あわた友人石浜祥子とともに原告をドライブに誘つたこと、原告は深夜にもかかわらずこれに応じて加害車に同乗し、東山公園付近をドライブした後は同市昭和区天白町八事の自宅に送りとどけてもらう予定でいたこと、原告は当時同被告が免許取得後まがなく、経験が浅いことを了知していたこと等の事実が認められる。

以上の事実によれば原告は被告の誘いに応じたものではあるが、深夜運転経験の浅い孝好の車に同乗しその運転に注意を与えなかつたりしたことは事故発生の危険を承知したとまではいえないまでも、その危険を共同にする方向に一歩を踏み出したものとして、少くとも慰藉料算定の一要素として斟酌すべきである。

(西川力一 藤井俊彦 柄多貞介)

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